日本のコンテンツプロバイダーに美意識はないのか?

スティーブジョブズが亡くなって1年以上になる。早いものだ。
彼が亡くなってすぐに彼の伝記本が出版され話題になり大ヒットした。そして日本版の装丁デザインがひどい、というのも同時に話題になった。

そして今回私が訴えるのはこれだ。

 

Les Miserables(レ・ミゼラブル)。

年末に見に行って最高だった作品だ。上がアメリカでのポスターである。それが日本にくると下のようになる。

私はそもそものLes Miserablesファンではなかった。だが今回見て感動して以来、いろいろ検索したし、ミュージカル版も気になって見たりもした。そこで知ったのは、映画版のポスターもミュージカル版を踏襲し「Young Cosette」であることだ。ミュージカル版もアメリカ映画版も、印象的で芸術的である。

 それが日本にくると、そういった美意識は完全無視して、ただ人気の役者たちを並べて大衆的に、そして陳腐化している。 本家ポスターにもない、ただのチョイ役のヘレナ・ボナム・ァーターの名前を出す意味もわからない。いや、わかる。どうしても「役者の顔や名前で売りたい」というのがまず最初にあるのだろう。そういう安易な方法にすぐに手を出してしまうのが日本のメディアなんだろうと思う。そうすれば客の食いつきも良くなるだろう?っと。

 消費者はたしかにバカである。簡単にPRに引っかかる。でも、バカにはしないでほしいのだ。バカでもバカと言われるのは腹が立つ。オリジナルのイメージや感覚というものがある。メディアはそれをそのまま消費者に伝えるパイプ役で良いと思う。クリエイティブな作品に無駄に手を加えないでほしいのだ。

 

shiva