Subscriptions

インターネットが始まってから、様々なサービスが生まれては消えていった。長い間、新ビジネスの市場拡大や競合のため無料でサービスする企業が普通になってしまった。おかげで、消費者も「ネットサービス・コンテンツは無料」という大いなる誤解がまかりとおるようになった。ついでに、無料でサービスされても感謝しない人が増えた。

自分はサービスを作る側にいるので、一応その裏側の大変さやコストはいくらか理解してるつもりである。良いサービスには対価が支払われるべきである。ということで、今回は私が今お金を払って利用しているネットサービスをまとめてみる。

Hulu

1007/month もうこれがないと始まらない。日本でローンチしてくれたことに感謝する。Huluは、オンラインの動画ストリーミングサービスで、月1000円で見放題になる。海外ドラマや映画が主だが、経営権を日本テレビが買ってから日本のコンテンツ(特にアニメ)も増えた。
正直、今の日本のテレビはどれもつまらない。ドラマは完全に見ない(毎回期待が裏切られる)し、ワイプだらけの低俗なバラエティも見ない。残るはニュースくらいしか見る価値のあるものはない。だからもう自分の中ではテレビを見るというのはAppleTV(やiPad)でHuluを見るということになる。今年の秋頃にライバルのNetflixも日本上陸を狙ってるようで、こちらも楽しみである。海外(US)ではHuluよりNetflixの方が圧倒的に人気だ。

Evernote

2000/year デジタルでの情報管理は重要だ。そこで私はEvernoteを使っている。初期は月のアプロード容量が少なかったりアプリが重かったりで、一時期DevonThinkに移行したことがあるが、結局Evernoteに戻ってきた。Evernoteアカウントを作ったのは2008年5月8日。招待制のプライベートベータの時代からだ。新しいもの好きである。なお、有料版を使うようになったのは、新料金プランで年額2000円のものができたからだ。それまでは4500円あたりの価格設定しかなかった。

iTunes Match

3980/year Apple好きなら必須のサービス。Mac/PCには入っているiTunesのライブラリすべてをクラウドに置いて、いつでもどこでも自分の音楽を聴けるサービスだ。最近の音楽サービスは定額料金でサービス側が用意したライブラリを聞き放題になるものが多いが、iTunes Matchはすでに自分が持ってるライブラリをクラウド化するのみ。持っていない音楽は聴けない。そういう意味で音楽サービスというよりストレージ・配信サービスといえる。大きなメリットしては、Appleデバイスがあればどれでも聴けて、サードパーティもAPIを通して全ライブラリにアクセスできることだ。またPlaylistsやTagなんかもすべて同期されるので、Macで管理して出先ではiPhoneで聴くという使い方ができる。ストリーミングなので貴重なiPhoneのストレージを占有する必要はない。iTunesで音楽を管理しててiPhoneでよく音楽を聴くなら利用したいサービスだ。いや、すべきである。ただし、曲数が少ないとコスパは悪いかもしれない。私は今のところ12000曲はいっている。

iCloud Drive & Photos

400/month iOS 8&Mac 10.10からiCloud DriveとPhotosアプリが実装され、全画像をiCloudで管理できるようになった。iTunes Matchの画像版だ。MacにあるiPhoto/ApertureがPhotosに移行され、そのライブラリをそのまますべてiCloudに同期して利用出来る。iPhoneからすべての画像を開くことができるわけだ。いつでも昔撮った写真を見たり、どれでも編集できるようになる。iCloud Driveは5GBまで無料で使えるので、その容量内であれば無料で利用出来る。が、私はRAW画像なども扱ってるので、40GBほどになっている。そのため、400円/月の200GBプランを使っている。もう少し容量が少なくて済むなら100円/月の20GBプランが良いだろう。iCloud Driveは画像のためだけではなくDropboxと同等の機能があるので、そちら目的に利用するのもアリ。来週のWWDCで何かiCloudまわりの新機能も期待したい。

Google Drive

$5/year Googleのオンラインストレージ。DropboxやiCloudが同期型のため、あっち側オンリーの用途のために契約している。旧プランで年額$5で20GB。無料容量含め38GB利用出来る。簡単なバックアップや物置に利用している。

Crashplan

$190/4years オンラインバックアップサービス。ローカルのファイルを暗号化した上ですべてクラウドにバックアップできるサービス。アプリは無料でも使えて、自分でバックアップ先を用意すれば完全無料で使える。自分はオフサイトバックアップ(別の場所にバックアップを置いて、災害などにも備える)のためと、自宅でもオフィスでもどこからでも常に差分バックアップするために有料サービスを利用している。なお、容量は無制限である。今のところ1.4TB保存している。実際はもっと少ないのだが、バージョン管理や削除済みファイルまですべて残しておいてくれるのがありがたい。昔のファイルも簡単にリストアできる。年$60だが、自分は4年プランで$190前払いしている。現在5年目。

Linode

$276/year このサイトをホスティングしているのは、Linodeの東京データセンターである。月額$10からでVPSが利用出来る。コスパなら他にさくらなど良いサービスがあるが、Linodeは管理画面が使いやすく、なによりもサポートが素晴らしいのだ。問い合わせると30分以内に返信してくる。私が体験したネットでは最高のサポートだ。もう7年目。なお、月額$20のプランの年一括払いで$216(10%off)になり、それにバックアップサービス$60が上乗せされた額となっている。

こう考えると、なかなかの支出となっているのかもしれない。