Yahoo Mail begins blocking users with ad block enabled
米Yahooの話(YahooJapanじゃないよ!)だけど、テスト的に一部のユーザーに対し「AdBlock入れてたらメールサービス使えないよ」という広告ブロックブロックを始めたらしい。今後全ユーザー対象や恒久化までやるのかはわからないが、面白い展開となりそうだ。確か他にもいくつかAdBlockを使ってたらサイトを使えなくしたメディアか何かあったと思う。
こうなった時に起き得ることはいくつかある。まずユーザーとしては
1. AdBlockを無効にする
もっとも単純な解決方法だ。サービスを受けるわけだから、相手の要求を飲むのは当然でもある。メールサービスなので、ユーザーにとっては必要な機能。情報メディアなら別のサイトを見ればいいが、メールだとそう簡単に代替は効かない。正しい選択だろう。
2. 別のツールを使用して利用
今回はメールサービスということで、メールアプリなどからIMAPなどで利用できる。ニュースサイトなどでは、RSSリーダーなどで全文配信されてたらリーダー内で全て完結できるだろう。(自分はそもそもこちら経由で利用する場合の方が多い)
3. もうこねぇよ
他に容易に乗り換えられたり、それほど重要だと考えてない場合は、使うのをやめるという選択だ。
AdBlockBlockを実行した場合のサービス側が受けるメリット・デメリットとすれば、
メリット
- 確実に広告を見せることができる
- そもそも広告を見ない客を門前払できる(リソースの節約)
デメリット
- ユーザーが減る(他にサービスをしてる場合、そちらからも逃げられる、囲い込めなくなる)
- イメージが悪くなる
- AdBlockの進化によりAdBlockBlockが通用しなくなり、対策のイタチゴッコに
ふむ。デメリットも結構大きそうだ。AdBlockBlockをせず、他の収益源のサービスに誘導するという方が正しい選択かもしれない。そもそもAdBlockするような人は広告なんか見ないし、Blockしてるユーザー数もかなり限定的。
人気のPodcastアプリのOvercastは有料だったが最近無料になり、収益は支援金(パトロン)で集めるようになった。払わなくてもフル機能が使えるが、どうやら最近10000人のパトロン達成したらしい。
Overcast has crossed 10,000 patrons. This crazy business model is working, giving the best app I can make to the most people. Thank you all.
— Overcast (@OvercastFM) November 20, 2015
しかもパトロンの42%は12ヶ月プランの1400円を支払ったという。支払ったからといって何かを得るわけではない。純粋に支援金だ。単純計算でも1000万円以上となる。開発者が有名人で、ユーザーにリテラシーの高い人やソフトエンジニアなども多くいてソフト開発の大変さを理解してることから支払う人が多いんだと思う。無名の開発者やアプリでは同様のことは難しいだろう。現に人気アプリがこういうことをやったため、他のPodcast開発者からいろいろ批判もあったようだ。だが、これは新しいやり方ではあると思う。広告収入も大切だが、やはり良いプロダクトを作り、ユーザーに理解してもらうことがもっとも重要で効果的。お世話になってるからAdBlockは解除しとこう、と自ら考えさせるような。
なお、自分もAdBlockは入れてるが、traktやLast.fmなんかは解除してる。ニュースメディアは広告が出しゃばりすぎて、ちょっと解除する気が失せる・・・