Amazon Prime Videoがやってくる

2015年9月2日からNetflixの日本上陸がアナウンスされていて、Huluユーザーの自分も楽しみにしているが、Amazonも日本でPrime Videoを始めると発表し、にわかに動画配信サービスが活気付いてきた。

ちょうど音楽サービスがApple Musicなど相次いで参入し盛り上がりつつあるが、動画については9月に一気に市場拡大しそうだ。少々おさらいしよう。

Hulu
Hulu
Huluは2011年8月31日に日本に上陸。かなりの驚きだった。自分も即加入し、それ以来ずっと契約を続けてきた。最初、月額は1480円だったが、その後980円に値下げされた。アメリカでは広告付きの無料サービスもやっている。日本においてはもっともマルチプラットフォームで視聴できる環境を提供している。パソコンはもちろんスマホ・タブレット、さらにはAppleTVやChromeCast、その他ネット対応テレビでも。
日本はコンテンツの出し惜しみがひどいので、主に海外の映画やドラマが中心となっているが、日本テレビが買収してからは日本のドラマやアニメも増えている。

Netflix
Netflix
NetflixはもともとDVDの宅配レンタルをやっていた。だが、オンライン視聴が普及するにつれ同事業は縮小され、代わりの動画配信サービスで一気に圧倒的な地位を築いた。現在でも同分野ではHuluなどを抑えてトップに立つ。
日本での価格は3プラン。SDで650円、HDで950円、4Kで1,450円となっている。モバイルでしか見ない、という人はSDの格安料金で楽しめる。
最近では独自の作品制作も始めており、House of Cardsではエミー賞を受賞するなど高い評価を得ている。

Amazon Prime Video
AmazonPrimeVideo
Amazonの場合、Primeという通常より早い配送ができるサービスがあり、これに動画サービスが加わることになる。料金はもともと年額3900円で、今回の動画サービス開始でも値段そのままということで、かなり大きな魅力になる。
日本では、配送業者がものすごく良い仕事をしてくれるので、だいたい翌日に届いたりするが、アメリカでは国土が広いので年額$99という高めのPrime料金になっているが、あちらは動画配信音楽配信までセットになっている。KindleもPrime向けに特典があり、AmazonのヘビーユーザーならPrimeに入るのは正しい選択と言える。
AmazonもNetflix同様に独自の作品を制作しており、第2次大戦で日本・ドイツが勝っていたら、を描いた高い城の男も映像化されている。

このほかにも、ドコモのdTVやKDDIのビデオパスなどがあるが、個人的にはHuluかNetflixくらいが選択肢といえる。AmazonPrimeをどうするか。正直、今のところ、どのサービスも同じようなラインナップになっている。日本のコンテンツサービスは本当にひどいのが現実。

まずは無料体験期間があるはずだから、Netflixを楽しんでみるのが良い。AmazonPrimeはコンテンツ次第だ。秋の夜長は動画サービスで決まり。

Photo by Leonora Enking

 

Facebook Mが始まるらしい

FacebookがSiriやGoogleNowやCortana(MS)のような音声アシスタント機能を追加する。Messengerに!

音声アシスタントはSiriが最も知名度が高いが、まだまだできることが限られているし、GoogleのGoogle Nowの方ができることも返答も多い印象。ただSiriのおもしろい返しは好きだ。Cortanaはまだまだこれからといったところ。他にもAmazonがEchoを始めてるし、今後さらに競争が激しくなっていくと予想される。

Facebook M(Android Mみたいだ)はベイエリアの数百人から始めるということで、その後全米、英語圏、その他の国へ、という計画だと思われる。すでにライバルは日本語にも対応してるし、そう難しいことではないんだろうが、Facebookという口語テキストが大量にあつまるサービスがどれほど自然な会話にできるのか楽しみである。

主な機能としては、レストランを予約したり、友達の誕生日向けにプレゼントを注文したり、なんてことができるとのこと。Messengerアプリに内蔵されるということで、使うにはいちいちアプリを起動しないといけないのはかなりのハンディとなる。もしかしたら度々噂にもなるFacebook Phoneが現実になる日が来るのかもしれない。

音声アシスタントでよく利用されるのは、メッセージ・Emailの送受信や予定・タスクの追加などだろうと思う。その分野においては、Apple(iCloud)、Google(Gmail/Calendar)、Microsoft(Outlook)はしっかり押さえてるわけで、Facebookは劣る部分だ。FacebookがSunriseを買収すれば少しは助けになったのではないかと思うがMSが買収済みだ。まぁFacebookなら自前で作る余裕と資金と規模がある。

FacebookはSocialNetworkingの巨人で今や株式総額20兆円を超える企業だ。広告収益も絶好調で、株価もどんどん上がってるが、まだ広告以外に柱となる収益事業ができていない。もちろん、その分大きな成長の余地があるともいえる。実際、WeChatが中国の保護政策(FacebookやYoutubeは禁止)の下で爆発的に成長し、公共料金の支払いや病院の予約までできるようになっている。ユーザーの生活必需品になりつつある。日本ではLINEが様々な事業を劇速で始めてるが、もしFacebookがどうようのことを始めたら世界が変わるだろう。世界中どこへ行ってもFacebookアプリで支払いやレストラン予約やホテルの部屋の解錠などができるようになったらLINEみたいに(メッセンジャー機能以外)ほぼ日本向けなサービスは滅ぶかもしれない。mixiのように。

ただfacebookもすでに動きが重い。Oculus事業や音声アシスタントのように最先端技術を追いかけてる間に、LINEはスタンプ/ステッカーを収益源にしたし、個人が売れるようにもした。パクリと言われようとも、Facebookもきっちりライバル潰しの機能拡充は必要なんではないかと思う。

できればEndToEndの暗号化を実装してほしい。

 

Subscriptions

インターネットが始まってから、様々なサービスが生まれては消えていった。長い間、新ビジネスの市場拡大や競合のため無料でサービスする企業が普通になってしまった。おかげで、消費者も「ネットサービス・コンテンツは無料」という大いなる誤解がまかりとおるようになった。ついでに、無料でサービスされても感謝しない人が増えた。

自分はサービスを作る側にいるので、一応その裏側の大変さやコストはいくらか理解してるつもりである。良いサービスには対価が支払われるべきである。ということで、今回は私が今お金を払って利用しているネットサービスをまとめてみる。

Hulu

1007/month もうこれがないと始まらない。日本でローンチしてくれたことに感謝する。Huluは、オンラインの動画ストリーミングサービスで、月1000円で見放題になる。海外ドラマや映画が主だが、経営権を日本テレビが買ってから日本のコンテンツ(特にアニメ)も増えた。
正直、今の日本のテレビはどれもつまらない。ドラマは完全に見ない(毎回期待が裏切られる)し、ワイプだらけの低俗なバラエティも見ない。残るはニュースくらいしか見る価値のあるものはない。だからもう自分の中ではテレビを見るというのはAppleTV(やiPad)でHuluを見るということになる。今年の秋頃にライバルのNetflixも日本上陸を狙ってるようで、こちらも楽しみである。海外(US)ではHuluよりNetflixの方が圧倒的に人気だ。

Evernote

2000/year デジタルでの情報管理は重要だ。そこで私はEvernoteを使っている。初期は月のアプロード容量が少なかったりアプリが重かったりで、一時期DevonThinkに移行したことがあるが、結局Evernoteに戻ってきた。Evernoteアカウントを作ったのは2008年5月8日。招待制のプライベートベータの時代からだ。新しいもの好きである。なお、有料版を使うようになったのは、新料金プランで年額2000円のものができたからだ。それまでは4500円あたりの価格設定しかなかった。

iTunes Match

3980/year Apple好きなら必須のサービス。Mac/PCには入っているiTunesのライブラリすべてをクラウドに置いて、いつでもどこでも自分の音楽を聴けるサービスだ。最近の音楽サービスは定額料金でサービス側が用意したライブラリを聞き放題になるものが多いが、iTunes Matchはすでに自分が持ってるライブラリをクラウド化するのみ。持っていない音楽は聴けない。そういう意味で音楽サービスというよりストレージ・配信サービスといえる。大きなメリットしては、Appleデバイスがあればどれでも聴けて、サードパーティもAPIを通して全ライブラリにアクセスできることだ。またPlaylistsやTagなんかもすべて同期されるので、Macで管理して出先ではiPhoneで聴くという使い方ができる。ストリーミングなので貴重なiPhoneのストレージを占有する必要はない。iTunesで音楽を管理しててiPhoneでよく音楽を聴くなら利用したいサービスだ。いや、すべきである。ただし、曲数が少ないとコスパは悪いかもしれない。私は今のところ12000曲はいっている。

iCloud Drive & Photos

400/month iOS 8&Mac 10.10からiCloud DriveとPhotosアプリが実装され、全画像をiCloudで管理できるようになった。iTunes Matchの画像版だ。MacにあるiPhoto/ApertureがPhotosに移行され、そのライブラリをそのまますべてiCloudに同期して利用出来る。iPhoneからすべての画像を開くことができるわけだ。いつでも昔撮った写真を見たり、どれでも編集できるようになる。iCloud Driveは5GBまで無料で使えるので、その容量内であれば無料で利用出来る。が、私はRAW画像なども扱ってるので、40GBほどになっている。そのため、400円/月の200GBプランを使っている。もう少し容量が少なくて済むなら100円/月の20GBプランが良いだろう。iCloud Driveは画像のためだけではなくDropboxと同等の機能があるので、そちら目的に利用するのもアリ。来週のWWDCで何かiCloudまわりの新機能も期待したい。

Google Drive

$5/year Googleのオンラインストレージ。DropboxやiCloudが同期型のため、あっち側オンリーの用途のために契約している。旧プランで年額$5で20GB。無料容量含め38GB利用出来る。簡単なバックアップや物置に利用している。

Crashplan

$190/4years オンラインバックアップサービス。ローカルのファイルを暗号化した上ですべてクラウドにバックアップできるサービス。アプリは無料でも使えて、自分でバックアップ先を用意すれば完全無料で使える。自分はオフサイトバックアップ(別の場所にバックアップを置いて、災害などにも備える)のためと、自宅でもオフィスでもどこからでも常に差分バックアップするために有料サービスを利用している。なお、容量は無制限である。今のところ1.4TB保存している。実際はもっと少ないのだが、バージョン管理や削除済みファイルまですべて残しておいてくれるのがありがたい。昔のファイルも簡単にリストアできる。年$60だが、自分は4年プランで$190前払いしている。現在5年目。

Linode

$276/year このサイトをホスティングしているのは、Linodeの東京データセンターである。月額$10からでVPSが利用出来る。コスパなら他にさくらなど良いサービスがあるが、Linodeは管理画面が使いやすく、なによりもサポートが素晴らしいのだ。問い合わせると30分以内に返信してくる。私が体験したネットでは最高のサポートだ。もう7年目。なお、月額$20のプランの年一括払いで$216(10%off)になり、それにバックアップサービス$60が上乗せされた額となっている。

こう考えると、なかなかの支出となっているのかもしれない。

 

Flipboard – Digital Magazine

Flipboard

Flipboardはデジタルな雑誌としてすでにモバイルアプリで人気のサービスだ。日本でSmartNewsなどニュースアプリが流行る前からその系統のサービスとしての実績があり、あちら側でキュレートされた記事をジャンルごとに購読できる。そのほか、自分のTwitterやFacebook、InstagramやFlickrなど様々なサービスの閲覧権限を預けると、それをソースとしてまとめに加えてくれる。Flipboardだけでかなりの時間を読書時間を奪われることになる。

なによりFlipboardをFlipboardたらしめているのは、そのデザインとUX(User Experience)だ。ビデオを見てみるとわかる。

本物の雑誌のようなヌルヌルした動きと直感的な操作感。とても気持ちが良い。アプリの日本語化とニュースソースの日本版対応もされているので、英語が苦手な人でも安心して使える。

FacebookTwitterはメディアでも取り上げられまくってるので日本でも多くの人が当然のように使ってるけど、日本語対応していないものや日本の大手メディアで取り上げられていないサービスは日本だと一般ではサッパリ使ってもらえない。flickrなどはその典型だろう。FoursquarePinterestなどは割と定番サービスとなってる(自分の周りだけなのか?)けど、日本だとあまり使われていないぽい。昨年日本に上陸したYelpなんかもまったく話題に上ってこない。Instagramは芸能人の間で流行り始めてそれをフォローするため一般の人も使い始めた。手軽に画像を共有できるのは素晴らしい。flickrや500pxみたいに身構える必要がないのが良い。ブログについても最近は進化した形のブログメディアが多く出てきているこれについては次回書いてみよう。Mediumとかね。

あ、Flipboardのダウンロードは以下からどうぞ

Android
iOS

 

ServerBear – WebHosting Benchmark

ServerBear

ServerBear

ServerBearはウェブホスティングサービスのベンチマーク集めて公開してくれてるサービス。サービス名とプラン名まで詳細に掲載されている。このサイトが動いているLinodeの2GB SSDプランもある。たまたまかもしれないが、東京リージョンのUnixBench低いな・・・

ホスティングを選ぶ理由はいろいろあるだろうが、ベンチマークも一つの重要な指標にはなるだろう。事前に調べられるのはありがたい。だが、ここに掲載されているのがどれだけ信頼性の置ける情報かはわからない。最近は多くのサービスが時間課金に対応している。自分で1時間だけ借りてベンチマークをチェックしてみるのが確実だ。

なんやかんやで私はもうLinodeとは5年の付き合いになる。当初はRAMが360MB($20/month)だった。それから512MB、1024MBとなり、今では2048MBになっている(お値段据え置き)。探せばもっと安いサービスもあるけど、バックアップやサポートがとても優秀で継続利用している。サポートは特に、問い合わせて10分くらいで返答が来る。驚きの速さだ。個人的なお勧めは、LinodeDigitalOceanだ。ぜひ試してみてほしい。

 

Remote OK – work remotely

Remote OK

Remote OK

Remote OKはリモートワークを条件とした求人サイト。まだまだこれからぽいけど、求人はそこそこ集まり始めてるようでLenovoなんかもあったり。

RUBYiOSなど言語や分野でフィルタリングできたりもする。ウェブ系がけっこう多いけど、CTOやCoFounderを募集してたり。

リモートOKってことだから、日本からでもいけるんじゃないかな。挑戦してみるのも良いかもしれない。

 

Last.fm – Music Community

Last.fm

世の中はどんどんデジタルになっていっている。写真のデジタル化によりフィルムを使うアナログカメラは激減しデジタルカメラが急増した(最近ではスマホの普及によりデジカメさえ減少)。音楽もいまではCD売上は減る一方で、デジタル販売(これも減少中)やサブスクリプション制の音楽サービスが増えてきた。もうCDで音楽を聴く時代ではないのだ。デジタル・ソフトウェアで音楽を聴くといろいろと便利なことがある。今回のLast.fmもそのひとつだ。

Last.fmは音楽を主軸にしたソーシャルネットワーク。自分の好きなアーティストつながりで他のユーザーとつながったり、似ているミュージシャンを発見することもできる。収益は月額$3の有料サービスで、ストリーミングでアーティストを絞ってラジオのように聴ける機能だ。そもそもサービス名がlast.fm(最後のFMラジオ=あなたが必要な最後のラジオ=最高のラジオ)ってことだから、そのサービス内容も当然だ。だが、それはlast.fmの本質ではない。オンラインで音楽を聴くだけなら他にもたくさんあるし、一般の人はYoutubeで聴く時代だ。last.fmの何が魅力なのか。

それは、Scrobbleと呼ばれるものだ。日本語で言うとこういうことらしい。つまり、あなたが聞いた曲の履歴をすべて保存してDB化してくれる機能だ。その履歴から、

  • 今聴いてる曲は
  • 過去1ヶ月によく聞いたアルバムは
  • 全期間を通して一番よく聞いたミュージシャンは誰で何回再生したか

などがわかる。眺めてみると「あぁあの時あのミュージシャン好きだったなぁ」などと物思いに耽ることができる。個人的な履歴管理としても楽しめるし、全ユーザーの履歴を集計して毎週人気の曲・アーティストランキングにも利用されている。いかんせん、日本にはほとんどユーザーがいないので、オリコンなどのランキングとは全く違う結果になる。Perfumeが毎回上位にきている。

そのほかにも地域ごとのイベント情報なども掲載しており、またiCal形式でカレンダーアプリなどに取り込んで表示することができる。

なお、Scrobbleするにはアプリやプラグインをパソコンにインストールするか、Scrobbleに対応したスマホ用アプリを利用する必要がある。Windows,Mac,Linux向け公式のアプリがあるし、一応モバイル向けにも公式アプリ(iOS/Android)がある。だがどれもイマイチというほかない。iOSアプリはデザインも古くセンスもない。パソコン向けはメモリを無駄に消費する。そこでサードパーティのアプリをオススメする。いくつか紹介しよう。

Windows

Mac

iOS

Android

正直、WindowsとAndroidは使ってないので知らなかったりする。with iTunesはプラグインとしてのアプリでiTunesで再生したものをScrobbleする。a playerというのは1つのプレイヤー機能をもつアプリ。ここで挙げたもの以外にもSpotify向けにLast.fm公式プラグインがあったりする。iTunesで聞いてる人はまずは公式アプリをインストールしてみてはどうだろう。聴けば聴くほど自分の好みが保存されていく。

Enjoy Music!

 

Raindrop.io – Visual Bookmarking

Raindrop.io

インターネットでは次々とサービスが生まれては消えていく。ソフトウェアの世界は、プログラムを書く知識さえあればどんなアイデアもたった1人で作り上げることができる。そしてここにまた新しいサービスを発見した。Raindrop.ioだ。

サービスのジャンルとしてはオンラインブックマークと言える。かなりビジュアルと使いやすさに凝っていて、ウェブブラウザ拡張による登録もスムーズでヌルヌルだ。現状ウェブインターフェイスでの使用になるが、ネイティブアプリは今のところAndroidとMacに対応。おそらく次はiOSだろう。

ただのブックマーク管理ではなく、ブックマークをタイプ別に登録でき、記事ならページのテキスト、動画ページなら動画部分(おそらくembed)などを最適化したものを同時に保存する。それにより、ブックマーク先にいかなくてもサービス内で閲覧できるようになっている。

オンラインブックマーク系はDeliciousしか使ったことがないので、はてなブックマーク(ブックマークと呼んでよいのかも疑問)などがどんな機能なのかは知らない。raindrop.ioでは、気になるユーザーのコレクション(ブックマークのまとまり)をSubscribeすることで随時チェックできるようだ。このコレクションはそれぞれがRSS配信にもなってるので、IFTTTとの連携もしやすいだろう。他のユーザーとコレクションの共同管理などもでき、仲間同士でブックマークをうまく活用し合うのに向いているかもしれない。

サービス開始は2013年のようだが、まだまだ知名度、ユーザー数も始まったばかりのステージ。それでもすでに有料プランが用意されている。料金は月額$2もしくは年額$19。その機能も、今のところ「コレクショングループ」「Dropboxバックアップ」など極めて限定的なので、寄付・サポートと言うべきか。

まだユーザー数は5万人ちょっと。どうやら私は52311番らしい。私の愛したEverpixでもかなりユーザー獲得には苦労してたようなので、このサービスもいつかのヒットを夢見て試行錯誤を続けている状態だろう。ローンチしてすぐにビッグになれるサービスは稀。またローンチ時に注目されユーザーが増えても長続きしないサービスも多い。撤退の判断を下すのも重要だが諦めずコツコツ続けることもまた重要だ。About usを見る限り、法人化せず個人(ロシアの人。しかも1人!)で開発・運営してるようだし、少しずつ育てていく戦略かな。個人的には応援したい。

 

Curioos

Curioos

ネットではいろいろなものが買える。様々な趣向の人にあったサービスがある。Curioosは綺麗な壁掛け用プリントを販売しているサイトだ。世界中のデザイナーの作品をプリントして販売するスタイル。どれもかなり高いクオリティの作品ばかり。オシャレで、GoogleやFacebookのオフィスにありそうな感じ。著作権的に大丈夫なのか?というものもわりとあったりする。

価格はピンキリのようだが、安いものは$20台から。サイズや額縁などにより価格が変わる。送料もサイズによるが$18あたりからのようだ。絵画好きの人、部屋を飾ってみたい人は試してみてはどうだろう。NewsLetterに登録すると最初の注文が10%OFFになるようだ。買う人はチェックしよう。

私も最近こういった壁掛け用のものを試してみようかといろいろ探しているところ。Corioosはあちらで用意してるデザインから選ぶ形だが、画像共有サービスのflickrが自分がアップロードした写真やオススメの写真を選んでプリントしてくれるサービスを始めている。今なら40%OFFだったりする。ただし綺麗な写真をプリントしようと思ったら最低でも 2750 x 3250 くらいの解像度を求められるので、しっかりとした一眼で撮ったものじゃないと厳しいかもしれない。

 

Photos in the Cloud

Photos.app

ついにAppleが新しい写真管理アプリPhotos.app を公開した。予想通りというべきか、iOSライクなシンプルでおなじみのデザインとインターフェイスになっている。Appleの現在のデザイン思想としては、左にメニュー一覧を表示し右にコンテンツというのは古い、コンテンツをできる限りいっぱいに表示させるべき、というのがあるのだろう。MacのiTunesもそんな感じに変化している。

さて、各メディアのファーストインプレッションを見てみると、Apertureのようなプロ向けではない、という印象のようだ。たしかにあのUIでは・・・ただ編集機能は割と豊富にあるようだ。自動補正やフィルタから、細かく修正も可能。だが、Apertureで出来たような、写真の一部だけを変化させるような機能はどうなんだろう。リリースされてからのお楽しみか。

Apple iCloud Photo Library

今回のウリはアプリ自身というよりiCloud Photo Libraryの部分だろう。iTunes Matchの写真版ともいえる、すべてをあちら側においていつでもどこからでもアクセスできるようにする機能だ。iCloud Driveの一部という位置付けのため、容量はiCloudの容量に準ずる。したがって、無料では5GBしかない。これをメールやiPhoneバックアップなどとシェアすることになる。絶対に足りない。そこで有料プランがある。

  • 5GB – Free
  • 20GB – $1/month
  • 200GB – $4/month
  • 500GB – $10/month
  • 1TB – $20/month

今私はすでに$1にプランで使用している。念のためのバックアップと、すでにiOS側でiCloud Photo Libraryを利用しているからだ。5GBは超えている。そしてMac側には90GBほどの写真があるので、リリース後は$4のプランに変更予定。iTunesMatchも契約しているが、やはりすべてのライブラリをいつでも利用できるのは便利だ。iPhoneには写真編集アプリが豊富にある。だが、基本的に端末内にある写真しか使用できない。Photo Libraryを使えば、すべての写真から選択できるようになるはずだ。

私のようなApple好きでなければ、こんなサービスにお金を払うのも嫌だ、というのが一般の人の考えだろう。そこでいくつか大体サービスを紹介しよう。

Google

最大のライバルのGoogleも同様のサービスがある。もともとPicasaという名前のサービスだったが今ではGoogle+に吸収されている。そのためGoogle+アプリの機能で画像の自動アップロードでiPhone内の画像をすべてあっち側に置いて管理することが可能なはずだ。PCやMacからでも専用のアプリでアップロードできるらしい。
ストレージサイズもGoogle Driveの容量次第。だが、2048pxの画像または15分未満の動画は対象外の無制限とのこと。

  • 15GB – Free
  • 100GB – $2/month
  • 1TB – $10/month
  • 10TB – $100/month
  • 20TB – $200/month
  • 30TB – $300/month

ちなみに、私は旧プランを継続利用中で、年額$5で20GB(合計36GB)。バックアップなどに利用している。

Microsoft

Apple、Googleと続けば、当然Microsoftだってやってるに決まってる。そう、OneDriveだ。これもGoogleDrive同様にオンラインストレージである。モバイルアプリに写真の自動アップロード機能が付いているが、今の所パソコン向けはないようだ。ファイル同期アプリはある。写真目的には使いにくい、といったところか。

  • 15GB – Free (自動アップロード機能を使うことで +15GBもらえる)
  • 100GB – ¥190/month
  • 200GB – ¥380/month
  • 1TB – ¥1274/month (Office365プラン。MS Officeアプリの使用権限付き)

Officeアプリの付加価値を考えれば1TBの容量が必要な人は検討すべきプランだ。写真は関係ないけど。

Amazon

Amazonも参入済みだ。AmazonについてはS3というストレージが有名だが、Amazon個人アカウントでAmazon Cloud Driveというものが存在する。ほとんど知られていないが。アプリはiOS向けがあり、自動アップロード機能がある。パソコン向けアプリは無いようだ。このサービスはKindleのパーソナルライブラリと共有することになる。

  • 5GB – Free (自分の場合15GBとなっている。Kindle利用者だから?)
  • 20GB – ¥800/year
  • 50GB – ¥2000/year
  • 100GB – ¥4000/year
  • 200GB – ¥8000/year
  • 500GB – ¥20000/year
  • 1TB – ¥40000/year

少し割高と言っていいだろう・・・

Dropbox

Dropboxも競合だ。この手のすべての写真を自動であちら側にサービスでは早い方だったかもしれない。Carouselというアプリだ。この後もLoomを買収するなど、写真機能を拡充している。だがDropboxはストレージ料金が高く、また同期型のサービスのためローカルで削除するとあっち側も消されてしまう欠点がある。iTunesMatchやiCloudPhotoLibraryはすべてをあちら側に置きこちらは消しても問題がない。

  • 2GB – Free
  • 1TB – ¥1200/month

なんやかんやで無料で26GBまで増えた。

Adobe

写真アプリでは最強のAdobeも忘れてはいけない。これまで紹介してきたのはオンラインストレージの写真利用、というものだったが、AdobeRebelはもっともiCloudPhotoLibraryに近いサービスだ。管理・アップロードするアプリもiOSやMac、PC向けにある。RAWファイルに対応している。ストレージではなく写真管理サービスなので料金もシンプルだ。

  • 容量無制限・月50アップロードまで – Free
  • 容量無制限 – ¥500/month

flickr

オンライン写真共有サービスとしては世界で最もスタンダードなサービスがflickrだろう。一般の利用者からプロまで幅広く利用されている。だが残念なことに日本語に対応していないため、日本では一般層にまで知られていない。これはflickrの親会社が米Yahooであり、日本のYahooJapanの領域である日本に契約上サービスできないためだ。もちろん英語で使う分には問題無い。だが日本語対応は今後もないだろう。flickrは他のサービスと違い、すべての写真をあちら側で、というものではない。iOS向けアプリ(日本のAppStoreにはない)には自動アップロード機能があるが、パソコンはただのアップローダーしかない。基本的に共有・オンライン公開のため、というスタンスだろう。もちろん、手動ですべての写真をアップロードすればよいし、非公開にできるので問題は無い。だが、iCloudにあるような、ローカルで編集した写真が自動的にオンライン上でも他の端末にも反映、ということは不可能だ。ローカルとの同期を考えなければ魅力的なサービスといえる。ストレージも!

  • 1000GB – Free!!!!
  • 広告なくなるだけ – $5/month

Box

最近上場したBoxも一応載せておこう。日本ではこちらもあまり知られていないが、ビジネス向けオンラインストレージとして人気だ。iOSアプリで自動アップロード機能がある。

  • 5GB – Free (キャンペーンで50GBの場合も)
  • 100GB – $10/month

日本にも多くの写真関連サービスがあるが、どれもパッとしないし、世界的なインパクトは皆無だ。セキュリティやサービスの存続性などを考え、世界的な企業を選択したほうが良いだろう。
無料でという人はflickrをオススメする。少し手間でもすべての写真をアップロードしてあちら側においておけば、バックアップとして安心だ。
AndroidやPCでも使いたい人はGoogle、お金を出してもいいからしっかりしたサービスというならAdobeも悪くない。もしAmazonがPrime向けサービスに写真保存無制限を追加(USAで実装済み)したらPrimeも検討するのもありだ。

iPhoneとMac使いなら迷わずiCloudPhotoLibraryにGOだ。もちろん有料プランで。iTunesMatchと合わせると年$100をAppleに支払うことになる。お布施と思えば安いものだ。

最後になるが、この手のサービスではEverpixが素晴らしいサービスだった。ローカルとクラウドをうまく同期し、オンライン上でも時間や場所により自動的にアルバムを作ってくれたりと、まさに次世代の画像管理サービスと言えるものだった。数少ないお金を出しても良いサービス(実際に有料版を利用してた)だったが、残念なことに2013年に息絶えた。終了後、スタートアップとしての記録をすべてオープンにしたのも素晴らしかった。Founderたちの今後に期待したい。